筋膜とは
筋膜の構造
筋膜は全身に連なる結合組織で、3次元的に身体全体を覆っているため、「第2の骨格」
とも呼ばれています。3次元的というのは並列に正しく並んでいるのではなく、
縦横無尽に走っている網の目をイメージしていただくと良いと思います。
身体のどこか一ケ所に歪み(ひずみ)が生じれば、それがわずかなものであったとしても、
結合組織の膜を通して全身に波及していくことになります。
そのため、数年前の足の怪我が原因で肩こりや腰痛が生じる、なんて可能性もあるわけです。
身体の一部の歪みは全身に分散するようにできているということになります。
筋膜は絶妙な張力でバランスをとっており、ある一部分の張力が崩れると筋膜上の全体の
バランスが崩れてしまうということになります。
筋膜は全身を包んでいる膜であり、運動時の全身のつながりを知っておくことが重要です。
筋膜のつながり
筋膜配列は運動方向に基づいて分けられています。
- 前方運動:腕や足を前方に動かしたり、身体を曲げる時のつながり
- 後方運動:腕や足を後方に動かしたり、身体を伸ばす時のつながり
- 内方運動:腕や足を身体に近づけたりに、身体を真っすぐにする時のつながり
- 外方運動:腕や足を横に動かしたり、身体を左右に曲げる時のつながり
- 内旋運動:腕や足を内側に捻ったり、身体を内側にまわす時のつながり
- 外旋運動:腕や足を外側に捻ったり、身体を外側にまわす時のつながり
また、アナトミートレインも筋筋膜配列を知る上では重要な知識となります。
アナトミートレインとは、その名の通り”解剖列車”と訳され、筋筋膜を通して全身が
複合的に繋がっているという考え方に基づくものです。